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【ネスペ対策】【IPsec】ESPでカプセル化したパケット構成について

はじめに

お世話になります、hosochinです
今回はIPAのネットワークスペシャリスト対策ってことでIPsecで利用される 「ESP」 について、パケット構造について整理してみます

ESPカプセル化パケットの構成

ESP(Encapsulating Security Payload)でカプセル化されたパケット構成は以下のようになります
緑になっているのがオリジナルパケットに追加される項目になります

ESPパケット構成

パケット構成要素:

  • 新IPヘッダ (トンネルモードのみ)
  • ESPヘッダ
  • 元IPヘッダ (トンネルモード) / TCPヘッダ (トランスポートモード)
  • ペイロード
  • ESPトレーラ
  • ESP認証データ

重要なポイント

ネスペ用に覚えておくといい重要なポイント:

  • 暗号化範囲はモード関係なしに、ESPヘッダの後ろからESPトレーラまで
  • 認証範囲はモード関係なしに、暗号化範囲にESPヘッダを加えた範囲まで
  • ESP認証データはモード関係なしに、暗号化範囲にも認証範囲にも含まれない
  • トンネルモード新IPヘッダが追加される(IPヘッダまで暗号化される)

暗号化・認証範囲の比較

項目 範囲
暗号化範囲 ESPヘッダの後ろ ~ ESPトレーラ
認証範囲 ESPヘッダ ~ ESPトレーラ
認証対象外 ESP認証データ

モード別の特徴

モード 特徴
トランスポートモード 元のIPヘッダをそのまま使用
トンネルモード 新しいIPヘッダを追加、元のIPヘッダも暗号化

まとめ

ESPパケットの構造を理解する際は、暗号化範囲と認証範囲の違い、ESP認証データの位置、トンネルモードでの新IPヘッダ追加がポイントです。ネットワークスペシャリスト試験では、これらの範囲を正確に把握しているかが問われます。

IPsecについて詳しくは以下でまとめています

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